すべてのサラリーマン、そして専業主婦までもが加入することが出来るようになった確定拠出年金だが、借金で首が回らなくなり自己破産なり任意整理する場合でも、没収されることのない差し押さえ禁止財産という位置づけのようである。
差し押さえ禁止財産と聞いて喜ぶ奴は以下の2パターンである。
1、本当は借金返済できるのに確定拠出年金に毎月2万6000円を支払う奴
2、今は借金していないけど、確定拠出年金に毎月2万6000円を支払い続けて数年後に借金に苦しみだす奴
1のケースは、時効を狙ったり、任意整理をすればいいや、最悪自己破産でもいいやと割り切っている奴が、ちゃっかり確定拠出年金には毎月積み立てをするケースで、いざ破産したところで、預けたお金は没収されないので借金だけ綺麗さっぱり無くなって60歳以降に自由に引き出すことも出来る、資産の隠し場所みたいな役割を果たす。
2のケースも、今は借金をしていているが、将来的に自己破産をしなければならないケース。この手のタイプは悪気はないだろうが、せっかく貯めた確定拠出年金が結構大きな額になっていると、自己破産で没収されてしまうのは辛いもの・・・。それが法的にも禁止されているならば、安心して貯めることができる。
以下、確定拠出年金法要綱より引用します。
受給権の譲渡等の禁止等
イ 給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができないものとすること。ただし、老齢給付金及び死亡一時金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押さえる場合は、この限りでないものとすること。(第三十二条第一項関係)
給付を受ける権利とは、積み立てたお金を受け取る権利のこと。はっきりと記載されていますね。
ただ、没収されてしまうケースもある?
税金の滞納の場合は、差し押さえされてしまうケースがある。つまり、サラ金などの返済など後回しにして、税金だけは優先して払いなさいということですね。
国民年金も差し押さえ禁止
確定拠出年金だけでなく、国民年金を受け取る権利も差し押さえ禁止となっている。だから、今現在、借金で苦しんでいる人は、潔く自己破産なり任意整理などしてしまうことも選択の1つとなる。
借金は精神的に苦痛を感じるものであるから、借金整理に強い弁護士や司法書士などの法律の専門家に相談することもオススメする。