俺の自宅には、債権者から「和解提案」が記載された通知がよく届く。
文面は各社ほぼ同じでテンプレート化されている。
内容は、
「毎度お引き立ていただき、誠にありがとうございます。早速ですが平成○年○月○日に取得したしました求償権にもとづく求償金残高のお支払いにつきましてご入金がまだされておりません」
から始まり、
「お客様におかれましては何らかのご事情があり、期日を過ぎたこととお察しいたします。ご返済の再開をお願いするにあたりまして、早期の解決を図りたく、「和解案」をご提示いたします。なお、下記の和解案の有効期限につきましては、平成○年○月○日ま限りとさせていただきます。
で締めくくられる。
だいたい2週間程度有効期限が設けられていることが多い
ほとんどのケースで元金がカットされる訳ではない
和解案の内容は、遅延利息を免除しますよ!と提示してくるだけで、元金を減額してくれるわけではないことに注意が必要だ。つまり、債権者たちはせめて元金だけを返してもらえればよいと考えているということだ。だから、返せる見込みが無いのにダラダラ少しずつ返済するよりもまとまったお金ができたときに和解案にのっかって返済したほうが良い場合もある。
めづらしいケースではあるが、時効が近づくにつれて、「元金の80%減額の和解案」を提示してくる債権者もいる。さすがに当ブログでは公開は出来ないが、そういった債権者もいるということだけは覚えておいて損は無いぞ。
将来利息はカットされる!
和解案には、遅延利息の免除のほかに、将来的に発生する「将来利息のカット」も提示されることが多い。
和解案の本当の目的!は時効のストップを狙っているのではないだろうか?
滞納を続けていくと、遅延損害金が元金に上乗せされてしまう。この延滞利息を何年も放置していると元金を超えてしまうほど大きな金額になってしまう。和解案はそんな遅延利息をわざわざ債権者のほうから免除してくれると言ってくるので一瞬「ありがたい」と思ってしまう人もいる。ところが、和解案にサインをしてしまったり、電話をしてしまうと、その時点で時効がストップする。
たとえ4年11ヶ月督促ハガキを無視してつづけても、和解案に同意してしまった瞬間4年11ヶ月分の時間が無駄になる!だから、素人判断で和解案にのっかってはいけない。
債権者のほうから提案してくる和解案なんか鼻くそレベル!だと思って放置しておけば良い。
最悪、法的整理をすれば、元金のチャラになるし、個人再生という手続きを利用すれば元金を5分の1まで減額することも可能だ。
日本の法律は、借金をしている人間にとっても優しいのだ。だからこんな俺でも生活ができているのだ。
時効を狙うなら電話もしてはいけない
和解案が届くいた場合、質問したいことも出てくるだろう。だからと言って気軽に電話をしてはいけない。
電話をしてしまうと、何気ない発言で言質(げんち)を取られてしまう可能性がある。
名前、住所、現在の勤務先などの最新の個人情報や、借金を認める発言を受話器越しにしてしまうと、それだけで時効がストップして振り出しに戻ってしまう。
勤務先がバレれば、給与の差し押さえをされやすくなるし、結局、和解案に同意をしないことを決めたとしても、圧倒的に不利になってしまう。
だから、気軽に電話をしたり、和解案にサインして返信してはいけない。
届いた和解案無視しているとどうなる?
最初の和解案は2週間が有効期限とのことだったが、放置していると、また和解案が届いた・・・。という面白い結果になる。
1回や2回ではない、ご丁寧に頻繁に送ってくる。そんなに和解がしたいのか?
すべては、俺のアクションを促すための措置で、和解できたらラッキー、最悪でも時効を食い止めたいという債権者の本音が見え隠れしている。
頭に来て「ふざけるな!俺はもう返済しない!郵送してくるな!」なんて電話で言ってしまうと、借金を認めたことになり時効が止まってしまうので負けである。和解提案書が届いても、まずは無視が一番。その結果、裁判される可能性もあるが、どうせ返済できないのならば裁判されてもされなくても同じである。